妊婦健診

 わが国においては、きめ細かな妊婦健診が実施されており、世界で最も低い周産期死亡率を実現しています。妊婦健診では、毎回、診察、超音波検査、尿検査、内診などで赤ちゃんの発育と妊婦さんの健康状態をみていきます。妊娠初期には、風疹やトキソプラズマなど感染症の検査を行い、母子感染をチェックします。
 妊娠中期になると、胎盤が正常より低い位置に付着して子宮の出口をふさいでしまう前置胎盤になっていないか、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の兆候がないかなどを調べます。妊娠後期には、赤ちゃんが出産に適合した大きさに発育しているか、妊婦さんの体の状態をみて分娩の準備が進んでいるかをチェックします。
 健診が未受診で必要な検査を受けていないと、母子感染や、赤ちゃんの先天異常や胎児機能不全、不慮の早産、胎児死亡が起きるリスクが高くなります。妊婦健診には保険が使えず実費診察ですが、住んでいる市区町村で補助が受けられるので、経済負担は軽減されています。そういった補助制度をしっかり活用し、妊婦健診は必ず受けることが大切です。

Anetis 春 毎日新聞
(吉村 やすのり)

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