子どものコロナ感染症

子どもは新型コロナウイルスに感染しにくいと考えられています。インフルエンザと異なり、学校や保育園でのクラスター感染もほとんどなく、日本小児科学会は、学校や保育施設の閉鎖は感染予防効果に乏しく、かえって子どもの心身に悪影響を与えているとの報告を出しています。実際に厚生労働省の集計では、わが国の20歳未満の子どもの感染者数は、609人に留まっています。子どもの感染例は、親から感染したケースが大半です。しかも、重症例は稀で、死亡者は0人です。感染予防のため、学校でフェイスシールドを着用させようとする自治体もみられますが、少なくとも子どもの着用は必要ないと思われます。
米マウントサイナイ医科大学は、コロナウイルスが体内に侵入する際の受容体であるACE2の発現が、10歳未満では少ないとの研究結果を報告しています。しかし、欧米では、感染した子どもが全身の血管に炎症を起こす川崎病に似た症状を示す症例が報告されており、わが国では重症例がみられませんが、今後の検討課題です。
緊急事態宣言の解除後、学校が分散登校するなどの処置を取りながら再開されてきています。休校の長期化は学業の遅れのみならず、屋外活動や社会的交流などを減少させ、うつや家庭内暴力など子どもの心身に与える悪影響の方が大きくなることが予想されます。これまでのコロナ禍での子どもの感染が少ないことを考慮すれば、今後、第2波、第3波で再び自粛要請を国民に促す場合には、休校措置は慎重に判断されるべきです。

(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。