子どものネット利用時間の増加

内閣府の2021年度の調査によれば、10~17歳の1日当たりの平均利用時間は約4時間24分でした。平均利用時間は9歳以下でも約1時間50分で、どの年代も前年度より増えています。ネットを利用していると答えたのは、10~17歳で97.7%に達しています。9歳以下は74.3%でした。使用機器はスマートフォンやタブレット端末、ゲーム機、テレビなどで、目的は動画視聴が多くなっています。

ネット依存が疑われる中高生が93万人に上っています。長時間利用といったネット依存の特徴がみられる中学生は、睡眠時間や勉強、運動の時間が短くなりがちで、うつ傾向とも関連があるとの報告もあります。文部科学省などが実施する全国学力・学習状況調査の2014年度の結果でも、スマホなどの使用時間が長いほど、国語や算数などの正答率が低くなる傾向が明らかになっています。
ネットやスマホを使っていけないわけではありません。しかし、睡眠、勉強、外遊び、家の手伝いなど、成長期の子どもにとって本来必要な時間が削られている可能性があります。これら必要な時間をまず確保し、余った時間をネットやゲームに使ってもいい、というルールを決めておくことが大切です。

(2022年10月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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