子どもの感染対策

学校や家庭などで子どもがしている新型コロナウイルス感染対策について、小児科医会や学会が相次いで疑問を呈しています。児童生徒のフェースシールドや乳児のマスクは不要としているほか、子供にソーシャルディスタンスの確保を求めることのデメリットも指摘しています。日本小児科医会は、5月下旬に2歳未満のマスク着用はむしろ危険との声明を発表しています。2歳以上の未就学児のマスク着用も、熱中症リスクのほか、マスクを終日つけ続けることによる不衛生やかぶれなどの問題点を指摘しています。
小さな子どもほど、密接や親密、ふれあいが欠かせず、距離確保が習慣化すれば、親密な関係は悪という意識が植え付けられかねないことが懸念されます。小さな子、学童、青年など子どもの年齢に応じたガイドラインを示すべきです。政府が示した新しい生活様式は、子どもの視点が抜け落ちています。小児科医ら専門家の意見を取り入れ、バランスの取れた子ども向けの指針をつくることが必要です。

(2020年6月30日 毎日新聞)
(吉村 やすのり)

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