子どもの貧困対策大綱の改正

親から子への貧困の連鎖を食い止めるための施策をまとめた子供の貧困対策大綱が、5年ぶりに見直されました。親の妊娠期から子どもの自立まで切れ目のない支援を目指し、きめ細かい実態把握と支援の拡充を図ります。子どもの貧困率は上昇傾向が続き、2012年には16.3%に達しました。2015年には13.9%に下がったものの、依然として厳しい環境に置かれる子どもたちがいることに変わりありません。
医療費助成の対象年齢に幅があるように、支援は市区町村で大きな差があります。育つ場所によって、子どもの人生が変わってしまうことがないよう、水準は全国一律であるべきです。外国籍や傷害を抱える子どもへの対応も急務です。貧困が親から子、孫にまで引き継がれてしまっています。本人が自力で貧困から抜け出すことは難しく、有効な支援を行き届かせられるかどうかが課題となります。現物給付のみならず、現金給付が増えないと貧困はなくなりません。

(2019年12月3日 毎日新聞)
(吉村 やすのり)

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