孫育て支援

働く親にとって、祖父母の存在は頼りになります。一方で、60歳を過ぎても働き続ける祖父母も増え、孫育てを支援する動きも出てきています。女性の年齢別就業率をみると、最近では、祖母世代にあたる55歳以上でも働く女性が増えています。そのため、孫誕生休暇制度を導入する企業も増えています。また企業内保育施設で、従業員の孫を預かる企業もあります。
第一生命経済研究所が祖父母を対象に行った調査によれば、子育ては親自身で行うべきだと考える人は80%にも達しています。ただし54%は、娘や息子のためには引き受けると回答しています。第1子の平均出産年齢が30歳を超え、祖父母も高齢化しています。負担を十分配慮する必要があります。都心では祖父母のサポートを受けられない親も多いのが現状です。祖父母が子育てを手伝ってくれるかどうかで働き方も違ってきます。これを祖父母格差といいます。
子育ては、親がするのが原則ですが、祖父母のサポートが得られるならば支援を受け入れるべきです。子どもが出来た場合に、どのような子育て環境を作るかを妊娠する前から考えてゆく必要があります。祖父母の子育て支援は、両立支援の決定打ではありませんが、安心材料です。子育てとは親だけがするものでもありません。頼れる力は借りるべきです。

(2018年4月4日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。