小中高生の自殺件数の増加

新型コロナウイルスによる死亡者数が減る一方、自殺者が高水準で推移しています。特に子どもと女性が深刻です。警察庁によれば、2020年の自殺者は2万1,081人と11年ぶりに増えています。2021年は減少傾向にありますが、減っているのは男性で、女性は2020年と同水準で推移しています。文部科学省の調査では、2020年度の小中高校生の自殺者は415人と、1974年の調査開始以降で最多となっています。コロナ禍で子どもと女性が死を選ぶ傾向が鮮明になっています。
女性と子どもの自殺が増えている原因は、経済的困窮と会話の喪失にあると思われます。コロナによる孤立を防ごうと、全国の僧侶が相談活動や貧困対策に動いています。僧侶ならではの危険の察し方や接し方についても情報を発信しています。宗教を超えた連携も広がっています。お寺でも教会でも、地域に密着する宗教関係者が弱い立場の人に声をかける効果はとても大きいと思われます。

 

(2022年1月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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