小学1年生の交通事故

 小学校低学年の児童が交通事故に遭う件数は、5月に急増します。五月病ならぬ五月事故です。交通事故総合分析センターの調査によれば、2015年の小学1年生の歩行中の交通事故による死傷者数は、5月が154人に達しています。日の入りが早くなり、夕暮れ時の事故が増える10月に次いで多くなっています。入学直後の4月の約1.4倍であり、登下校時に限ると5月の死傷者数は4月の約2.6倍です。
 被害が増える理由は、大人が常に付き添う幼稚園・保育園時代と異なり、入学を機に子どもだけで行動する時間がいきなり増えるのが一因です。4月は、保護者の送迎や集団下校で大人の目が届きやすくなっています。5月以降は管理する側も通常の見守りに戻る傾向にあり、子どもも学校に慣れてきて、仲間とふざけて歩くなど気が緩みがちになります。

(2017年5月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

 

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