就労継続支援A型事業所とは

 就労継続支援A型事業所とは、一般就労が難しい障害者らに就労の機会を提供する事業所です。2006年施行の障害者自立支援法で制度化されています。利用者は事業者と雇用契約を結び、最低賃金が保証されます。20173月末で約66千人が利用しています。食品の製造販売や清掃作業などの仕事が多く、2015年度の平均賃金は月約68千円です。A型事業は、自立を目指す福祉サービスと最低賃金を保証する労働施策という二重の制度から成り立っています。
 A型事業所は3月末時点で全国に3,569カ所あり、5年間で3倍以上になりました。急増している背景には、国からの手厚い助成があります。1人雇うごとに平均で月12万3千円の助成があり、さらにハローワークなどを通じて雇用した場合は、最大で1人につき3年間で240万円が支給されます。生産性重視の民間企業とは異なり、助成金に頼りすぎず、安定的に雇用が守れる経営に向け、時間と手間をかけて付加価値を生む仕事を見つける努力が事業者に求められます。

(2017年10月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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