性別適合手術

今年4月からの診療報酬の見通しで、性別適合手術が公的医療保険の対象となりました。手術代の自己負担が原則1~3割になりました。また高額療養費制度の対象にもなり、一定の負担で済むことになります。手術代は医療機関ごとに異なりますが、女性から男性に体の性を変えるため、乳房を切除し子宮や卵巣も摘出すると、入院費も含めて約140万円かかります。
2015年にGID学会は、安全性を確保するために「診療実績が20人以上」などを要件に認定医制度を創設しています。2017年9月時点で10都道府県に計18人います。しかし、現時点で公的保険で手術が受けられる医療機関はわずかです。今回ホルモン療法が保険適用されませんでした。そのため、適合手術と併用した場合は混合診療とみなされ、手術代も全額自己負担となってしまいます。多くの人は手術に至る前にホルモン療法を受けており、保険適用の恩恵を受けられる人はまだまだ多くありません。

 

(2018年4月11日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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