放課後等デイサービス

 放課後等デイサービスとは、障害を抱える児童・生徒が放課後や休日に通い、自立した生活を送る能力を高める訓練などをする施設をいいます。区市町村に支援が必要と認められた障害児が、原則1割の負担で利用できます。放課後等デイサービスを実施する事業所は、今年4月時点で全国に1613カ所あります。制度が始まった2012年度の4倍超に急増しています。発達障害が広く知られるようになったほか、参入が比較的容易なことが背景にあります。
 放課後等デイサービスの活動は教室によって様々です。注意欠如・多動性障害(ADHD)などの発達障害は個人差が大きく、生活能力の向上に必要な支援がそれぞれ異なります。利用者にとって選択肢が増えた一方、質のばらつきや地域偏在などの問題が表面化しています。サービスを提供していないにもかかわらず、報酬を請求するなどの不正が発生しました。厚生労働省はサービスの水準を保つため、2017年4月以降、新規開設の要件を厳格化しています。人員配置基準で、求める職員について児童指導員の資格があるなど専門知識を持つ人材に限定しています。

(2017年9月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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