新たな研究費助成

 文部科学省は、2017年度から新たな産業の芽を生む、パイオニア研究を支援する研究費助成制度を創設します。実績より発想を重視し、前例のないテーマ約50件を選定して年間3,000万円を助成します。その中から、成功の可能性が見えてきたものを随時選抜し、年間3億~4億円に増額します。失敗を恐れず独創的な研究に着手しやすい環境を整え、革新的な産業シーズを創成する狙いです。
 まず1件当たり3,000万円を助成して1次研究を進め、基礎的なデータを集めて可能性を模索します。1次研究は最長3年間で、具体的な研究計画や成功の見通しが出てきたものから、随時2次研究所に引き上げます。2次研究に進めるものは、全体の1割弱の34件程度になります。それぞれ年間3億~4億円を投じて本格的に研究し、5年間でプロトタイプの装置などを試作して実験室レベルまで技術を実証することになります。成果は産業界に技術移転し、実用化することを目指すことになります。最大計8年の研究で、新たな産業を生む革新的な技術シーズを12件生み出すことを見込んでいます。

(2016年8月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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