新型コロナウイルスの追加接種

追加接種とは、新型コロナウイルスワクチンの接種を終えた人に対し、効果を高めるために3回目の接種をすることを言います。2回接種が基本とされる米ファイザー製ワクチンでは、2回目の接種後から6カ月が経過すると、感染予防効果が50%程度低下するとの報告があります。60歳以上では時間の経過とともに重症化予防の効果が減少するとの調査もあります。
3回目の接種をすることにより、低下していたウイルスに対抗する中和抗体の値が上昇し、感染予防や重症化予防の効果が改善するとされています。海外では重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人、ウイルスに接する機会の多い医療従事者らから、追加接種を実施する動きが広がっています。
厚生労働省は、新型コロナウイルスワクチンの2回目接種を終えた12歳以上全員を、3回目の公費接種の対象とする方針を決めました。追加接種で先行している海外では、米国のようにワクチンを選べる国や、英国やカナダなどのように米ファイザー、モデルナ製のメッセンジャーRNAタイプを推奨する国があります。海外での研究によると、追加接種に異なるワクチンを使用する混合接種と同じワクチンを使用する場合とでは、副作用があったとの報告は同じ程度と考えられています。

(2021年10月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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