日本におけるHPVワクチン積極的勧奨中止による衝撃

LANCET Public Healthに論文Impact of HPV vaccine hesitancy on cervical cancer in Japan: a modelling studyが掲載されました。

2013年以降、HPVワクチンの積極的勧奨が中止されました。このままの状態が続けば、1994年~2007年生まれの女性の子宮頸がんの罹患数は約25,000~27,000人、死亡数が5,000~5,700人増えるだろうと予測されています。
今年からHPVワクチン積極的勧奨が再開され、対象年齢を過ぎた女性の約半数が追加接種を受けたなら、罹患数も死亡数も6割前後減らすことができると推測されています。
このまま積極的勧奨が再開されず、わが国の女性の接種率が増えなければ、毎年700~800人の死亡者数が増加するとされています。今すぐ勧奨が再開されれば、子宮頸がんの罹患や死亡を予防することができず、特にワクチン接種をできなかった女性や、より高齢の女性にとっては、子宮頸がん検診をすることにより早期発見に努めるべきです。

(Lancet Public Health Feb 10. 2020)
(吉村 やすのり)

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