月経困難症に対する新しい治療法―Ⅰ

周期投与と連続投与
月経困難症治療の第一選択薬の一つであるエストロゲン・プロゲスチン(EP)配合剤を長期間安全に服用するためには、エストロゲンの低用量化やプロゲスチンの選択が重要となります。海外におけるこれまでの研究では、レボノルゲストレル(LNG)含有製剤において、血栓症リスクが低いと報告されています。一方、日本では月経困難症を適応とするLNG含有EP配合剤は販売されていませんでした。
EP配合剤の連続投与は、周期投与に比べ月経回数を減らすことにより疼痛を軽減することが期待され、月経困難症に対する有効性が高いとされています。しかし、周期投与では、連続投与に比べ破綻出血の発生が少ないこともあり、症状やクライエントの希望を考慮する必要があります。このような状況を踏まえ、1剤で周期投与と連続投与、両方の用法の取得を目指し、エチニルエストラジオール(EE)0.02㎎+LNG0.09㎎を含有する超低用量EP配合剤が上市されます。

(吉村 やすのり)

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