東京の人口の減少

東京都の人口が、2020年5月をピークに前月比で減少が続いています。新型コロナウイルス感染拡大による地方からの転入者の減少や、テレワークの普及などで都内を離れる動きが起きているためです。
東京都の推計人口は2020年5月に1,400万人を超えましたが、これをピークに減少傾向が続いています。1月1日時点の人口は1,396万人で、前月比では6カ月連続で減少しています。6カ月以上にわたって人口が減るのは、1993年から1994年にかけての10カ月連続減以来となります。感染者数が多い23区内からの流出が目立っており、他県への転出が他県からの転入を大きく上回る転出超過が続いています。
人口減の流れは、そう簡単に変わらないのではないかとみられています。企業が優秀な人材を確保できるかどうかは、テレワークへの対応が重要になります。会社の近くに住む必要性は薄れていくとみられています。就職や進学をきっかけとする地方からの転入者の動きが今後の注目点となります。オンライン活用が広がり、働く場所、学ぶ場所が必ずしも東京である必要がないのであれば、春の引っ越しシーズンの人口移動に変化が生じるかもしれません。

(2021年2月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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