梅毒の増加

性行為などで感染する場移動の増加が続いています。昨年は44年ぶりに報告数が5千件を超しています。地方都市や若い女性にも広がっています。病因は、梅毒トレポネーマという細菌です。性器や口の粘膜、皮膚に感染し、性行為などで感染します。1990年代半ばからは年1千人未満で推移していましたが、この5年で急増しています。



これまで、患者の大半は成人男性でしたが、今回の流行では20~30代の女性にも広がっています。妊娠した女性が感染すると流産や死産したり、赤ちゃんの肝臓や目、耳に障害が起こったりする先天性梅毒になる恐れがあります。予防には、不特定多数の人との性行為を避けることが大切です。性行為の際は最初からコンドームをつけると、感染リスクを減らせます。増加の原因は不明ですが、海外旅行を含め、外国人の増加が一因と推察されています。SNSで知り合った相手と気軽に性行為をするなど、若い人の行動変化も一因かもしれません。

(2018年6月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。