梅毒患者数の増加

梅毒患者が3年連続で5千人を超えています。患者は、2010年以降年々増加しています。2018年は7,001人と、49年ぶりに7千人を超えました。2019年も10月13日までで5,221人が報告されており、3年連続で5千人を超えました。女性は20~30代に多く、男性は20~50代に多くなっています。性産業に従事する若い女性や客となる男性の間での感染が指摘されています。
梅毒は抗菌薬で治療します。完治するには早期で見つかっても、約4週間毎日3回ずつ薬をのみ続ける必要があります。治療が完了しなくても症状が消えるため、薬をやめてしまう場合が少なくありません。治療を途中でやめると、細菌が残り、他の人にうつしたり、症状が悪化したりするおそれがあります。こうした状態を受け、厚生労働省は薬をのみ忘れていないか電話などで複数回確認し、半年後に検査を受けて、治療の効果を確認するように促す事業を始めます。確認する保健所職員の人件費を自治体に対して補助することにしています。
梅毒は主に性行為で感染します。感染して3週間ほどたつと陰部や口などに潰瘍ができ、数カ月後に全身に発疹が出ます。さらに進行すると、皮膚や筋肉などに腫瘍ができたり、神経に障害が出たりします。妊婦が感染すると、流産や死産したり、赤ちゃんの目や耳に障害が起きたりします。

(2019年10月29日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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