海藻によるプラスチック合成

トヨタ自動車グループや岩手大学は、ワカメやコンブの食べられない部分を使ってプラスチックを合成することに成功しました。海や土の中で分解される生分解性プラスチックであり、合成されるプラスチックは海洋ごみ問題の解決や資源循環への貢献が期待できます。実験には一大産地である東北地方の三陸沖の海藻を使用しています。
微生物が、海藻の主成分であるアルギン酸を体内に取り込むと、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)というプラスチックの一種を作る性質があることが分かりました。微生物を使ってワカメとコンブからPHAを作り、食品包装フィルムなどに応用できるシート状に加工することに成功しました。実験では、乾燥させて砕いた海藻の粉末を微生物を含む培養液に浸すと、1〜2日程度でPHAができることを確認しています。
生分解性プラスチックは、通常のプラスチックと同様に使うことができ、使用後は自然界に存在する微生物の働きで最終的に水と二酸化炭素に分解されます。サトウキビなどに含まれる糖類から作られ、食品トレーなどに加工されるポリ乳酸(PLA)が代表例です。植物の光合成に使われることで完全な循環が成立します。海中でも同じことが考えられます。

 

(2021年2月28日 中日新聞)
(吉村 やすのり)

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