深部体温を下げるためには

 夏の寝苦しさを解消するには、体の熱をうまく逃す工夫が必要となります。ランニングや筋トレなど交感神経を高めるような運動は、寝る3時間前には済ませておくことが必要です。消化にエネルギーを使う飲食も、寝る直前は控えるべきです。この時期は、38.539度のぬるめのお風呂にゆったり入るのもよいとされています。手足など体の末端を温めると血液の循環を促し、体からの放熱が進むので、体温が下がりやすくなります。また、副交感神経も優位になるため、リラックスできて良い睡眠につながります。
 就寝時は、汗の吸収が良い速乾性の高い素材のパジャマや寝具を使うべきです。暑いからと肌を露出して眠ると汗を吸収するものがないため、肌に汗がずっと残ってしまいます。暑さで寝苦しい時は頭に冷却シートを使うことも有効です。しかし、足元は冷やしすぎず、掛け物をしっかりと掛けると、皮膚や体の末端からの放熱をスムーズにしてくれます。睡眠にとって望ましい室内の環境は温度が2629度、温度は50%以下が目安です。夜に帰宅したらまず窓を開け放ち、日中に温まった床や天井、壁を冷ましてから、エアコンのスイッチを入れましょう。

(2017年7月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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