無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)の現状と問題点―Ⅰ

検査適応と陽性率
わが国では、2013年4月よりNIPT臨床研究が開始されました。現在検査提供会社は7社(国内検査実施は3社)で、平均38.4歳の妊婦が妊娠13.2週で受検しています。検査の適応としては、高年妊娠が最も多く94.51%を占めています。その他は染色体疾患の出産既往が2.47%、超音波マーカーでの可能性の上昇が1.83%、母体血清マーカーでの可能性の上昇が0.45%、染色体転座が0.05%です。5年6ヵ月間のまとめでは、検査実数65,265件のうち検査陽性数は1,181件であり、超音波マーカーでの可能性の上昇が15.15%と高いものの全体としての陽性率は1.81%です。

(日本産婦人科医会報 第71巻1号№815)
(吉村 やすのり)

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