男性の育休

 日本の男性の育児休業取得は、全く進んでいません。取得率は年々上昇していますが、それでも2016年度は3.16%にとどまっています。一方、女性の取得率は81.8%です。北欧フィンランドは、育児支援が充実し、男女ともに育児に関わる意識が高くなっています。取得期間や休業中に受け取れる給付金など制度自体は、日本とフィンランドに大きな差はありません。
 フィンランドでは、父親の育児参加を促すための育休制度があります。男性は、子どもが2歳になるまでに54日間の育休を取得でき、給与の約7割が支給されます。このうち18日間は夫婦一緒に休めるため、産後直後に取る男性が多くなっています。残りの36日間は、9か月以降に男性だけで取得するよう定められています。女性の社会進出とともに、男性の育児参加が当然のこととして受け入れられています。しかし、女性に比べると男性の育休取得率は低くなっています。フィンランドでは、長く育休を取っても同じ職場、同じポジションに戻れます。働き方の選択肢が多く、男性が育休を取得しやすい環境が整っています。

(2017年9月28日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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