疲れ目の原因

パソコンやスマートフォンの普及で、近くを見続ける時間が長くなり、目の疲れを訴える人が増えています。それは、眼球内の筋肉などに疲労が蓄積するのが原因です。疲れ目になると、ピント調節がしにくくなったり、充血やドライアイを引き起こしたりします。症状が軽い場合、1、2晩ぐっすり眠れば、回復しますが、酷使すると症状が改善しにくい眼精疲労となってしまいます。
角膜から入った光はレンズに相当する水晶体で屈折し、フィルムの役割を果たす網膜で焦点を結びます。ここから視神経を通って光の情報が脳に伝わります。網膜で焦点を結ぶためのピント調整は、毛様体筋と呼ばれる筋肉によって、水晶体を厚くしたり薄くしたりすることで行われます。近くを長時間見ていると、毛様体筋が緊張し続けて疲れ、硬くなって動きにくくなってしまいます。また、外眼筋と呼ばれる眼球の周りの6本の筋肉も疲労します。視線を上下左右に動かすための筋肉で、パソコンで長時間作業するなど、ものを一定の距離で、姿勢を変えずに見続けると硬くなってしまいます。

(2018年3月22日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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