病児・病後児保育について

小児期の子どもはすぐに熱を出したり、咳を出したり、免疫力がないので上気道感染症を患いやすい。子どもを保育所に預け、働くことはできても、子どもが熱を出したりすれば、両親はすぐに子どもを迎えに行かなければならない。近年、保育所施設は徐々に充実してきているが、病児や回復期にある病後児を預かる施設は、全くと言って良いほど不足している。こうした施設は、子ども10人に1人の看護師、子ども3人に1人の保育士を置くよう義務づけられている。そのため、これら施設の経営は厳しく、半数以上が赤字経営である。

 私立の病児・病後児保育施設もあるが、月あたり保育料として15万以上の費用が発生する。現状を改善するため、2015年4月より消費税増税による財源で支援を拡充することが決まっているが、ぜひとも強力に推進していただきたいと思う。病児を預ける場所がなければ、両親は仕事を継続することはできない。健児を預ける保育所のみならず、病児保育をできる施設の普及が急務である。

(2013年12月15日 読売新聞)

(吉村 やすのり)

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