病院の安全監査委員会

 日本経済新聞社の調査によれば、大学病院など特定機能病院に設置が義務化された医療安全の監査委員会において、委員に患者団体のメンバーを選んでいない病院が6割超に上っていることが判りました。厚生労働省によると、医療法施行規則は監査委員会について病院と利害関係のない外部委員を過半数とするよう規定します。外部委員には医療を受ける者、医療従事者以外を選ぶことも要件となっています。
 その結果、患者支援に携わる人物を委員に選んだのは計32病院であり、約36%にとどまっています。多くの病院が外部委員として採用したのは、他病院の医療従事者です。他に弁護士など法律家や医学以外の研究者、企業経営者などを選んでいます。医療事故調査などで、身内をかばう姿勢や真相究明、再発防止に消極的な姿勢があれば、社会の理解は得にくくなります。

(2017年8月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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