皮膚科の塗り薬の適切な目安

病院外で外用薬を処方されても適切な量を塗らなければ効きません。一般的に飲み薬に比べ、塗り薬は継続が難しいとされています。主な塗り薬である軟こうは、べたつくことを嫌う患者が目立ちます。アトピー性皮膚炎や水虫などで病院で処方される薬を正しく塗ることへの注目が高まっています。分量や頻度、範囲など医者が必要だと思う量に比べ、大量に塗りすぎたり、少量を塗る患者もいます。
1FTU(Finger Tip Unit)は、大人の人差し指の一番先から第1関節までの量で、軟こうならば約0.5gに相当します。大人の両手の面積に塗る量を示しています。腕であれば片方で3FTU、腹部であれば7FTU、脚であれば片方で6FTUが目安となります。患者自身が正しい薬の塗り方に気づかないと、せっかくの治療も無駄になってしまいます。薬の効用を疑う前に正しく塗っているかを確認することも必要です。

(2018年9月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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