私立大の定員割れ

 1990年代初頭に約200万人だった18歳人口は、2008年に120万人台まで減り続けました。近年は小康状態ですが、2018年を境に再び減少に転じると見込まれています。文部科学省の18歳人口の将来予測によれば、14年後の2031年には現在の120万人から約20万人減るといわれています。一方、大学数は年々増える傾向が続き、国公私立合わせ約780校にも達しています。しかし、私立大の約4割が定員割れしています。東京への一極集中もあって、特に地方・中小規模大学は学生確保に苦労しています。
 国は助成事業を通じ、地方の活性化を促しています。自治体や地元企業と連携して魅力ある雇用を生み出すことや、少子高齢化が進む地域の課題解決を担う人材の育成は、地方大学の役割として期待されつつあります。国は地方から東京への若者の流入を抑えるため、東京23区内の私立大学の定員抑制も決めています。

(2017年11月30日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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