科学論文の国際比較

 文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調査によれば、世界で引用される回数が上位10%のトップ論文のシェアは、20122014年の平均で5.0%でした。世界ランクは10位となり、10年前の4位から大きく後退しています。躍進する中国だけでなく、オーストラリアやスペインなどにも抜かれています。2000年頃まではドイツなどと2位争いを繰り広げていました。
 日本の科学技術力が衰退の危機にあります。原因として、国の研究予算が伸び悩んで短期的な成果を狙うようになったことが考えられます。長期的な視点に立つ挑戦的な研究が減っています。留学する若手が少なく、海外との共同研究が活発でないのも影響しています。

(2017年6月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。