第5波における子ども感染の増加

新型コロナウイルス「第5波」で、子どもの感染リスクが急拡大しています。直近の10代以下の感染者数は、今春の第4波の3倍で、全世代に占める割合もこれまでで最も高くなっています。強い感染力を持つデルタ型が主流となった影響で、家庭内での広がりが顕著です。
厚生労働省の推計によれば、8月5日~11日は10代未満が5,422人、10代が1万826人と、いずれも最多となり、第4波のピーク時の5月13~19日から3倍程度増えています。世代に占める割合もそれぞれ5.8%、11.5%と、これまでで最も高くなっています。子どもが感染しても、無症状や軽症にとどまることが多いのですが、自宅で過ごす時間が長い夏休み中ということもあり、家庭内での感染が疑われるケースが少なくありません。実際、8月11日までの1週間の新規感染者は、子育て世代の20~30代が全体の半分近くを占めています。
感染力の強いデルタ型の流行で、家族の誰かがコロナをひとたび持ち込むと、全員がほぼ確実に感染します。大人が外での行動に気をつけるなどの対策が、自分のためでもあり、子どものためでもあります。

(2021年8月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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