繰り返される官僚の接待

国家公務員の倫理規程は、100人を超す処分者を出した旧大蔵省の接待汚職などをきっかけに、2000年に施行されました。それまで各省庁の内規だった倫理規程を、法令に基づく規程に改めることで綱紀粛正を強化しました。過去の接待汚職を受けてルールは作られましたが、接待は後を絶ちません。2007年には防衛省の元事務次官の接待汚職が発覚しました。また、2018年にあった文部科学省をめぐる一連の汚職では事務次官ら4人が処分されています。
今回の総務省においては、省の模範となるべく中枢を担う官僚が、高額の接待を繰り返し受けていた実態が明らかになっています。しかも総務省の調査結果によれば、計38回あった接待のうち7回が、コロナ禍の昨年7月以降だったそうです。コロナ禍で国民に大きな犠牲を強いているにもかかわらず、幹部の接待問題は許されるべき事態ではありません。

(2021年2月25日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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