育休部下の職場復帰

 仕事と子育ての両立には一定の配慮が欠かせませんが、過度な配慮はキャリア形成を阻害し、本人のためにもなりません。21世紀職業財団の若手女性社員の育成とマネジメントに関する調査によれば、男性管理職ほど育児中の女性に手厚い配慮をしています。困難な仕事をさせないように配慮しているとする回答は、女性管理職の13.7%に対して、男性管理職は42.4%に上っています。
 本人のためと思う配慮が、実は本人のためになってないケースが意外と多いことを管理職は認識すべきです。企画部門なのに簡単な定型業務しか任せない、出張や研修に出る機会を同僚に割りふるなどです。保育所に入りにくい状況で、保活に勝ち抜き、職場に復帰しているのだから、しっかり働きたい気持ちは強いと思われます。大切なのは無理だろうと独り判断せずに、まずは本人の意思を確認することが大切です。

(2017年3月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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