胎児の心臓の異常

先天性心疾患は、全出生児の1%にあたる年間1万人が罹患します。胎児の心臓を調べる超音波診断は専門医の知識が必要で、約4割の胎児は出産前に見つけられず、出産後に発見されています。理化学研究所と富士通、昭和大学の研究グループは、胎児の心臓の異常を人工知能(AI)を使って判定する技術を開発しています。胎児の超音波画像に映る心臓と血管の位置などをAIに学ばせると、96%の精度で先天性心疾患を判定できたとしています。
研究グーループは、まず妊娠18~20週で正常な胎児約50人の心臓と周辺臓器の画像2,000枚をAIの一つである深層学習(ディープラーニング)で学ばせました。その後、左心室や右心室などの心臓を形作る部分や、大動脈や大静脈など18の部位が異常か判定したところ、96%の精度で心疾患を検出できたとしています。

(2018年9月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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