進まぬわが国のSDGs

SDGsとは、国連が2015年に決めた持続可能な開発目標のことです。2030年までに経済・環境・社会のバランスがとれた世界に変えていこうと、17の分野で目標を掲げています。今年のSDGs達成度ランキングで、日本は昨年より一つ低い19位でした。1位はフィンランドで、18位までは欧州の国で、日本は年々、順位を下げています。
日本は、教育や産業基盤、平和な社会づくりは目標を達成済みとされています。一方、ジェンダー平等や気候変動対策、海と陸の環境保全、社会全体の連携は、昨年に続いて最低評価でした。さらに今年は、大量生産・大量消費を改めるつくる責任・つかう責任も最低評価に転落しています。
ジェンダー平等は女性の国会議員の少なさ、気候変動対策は再生可能エネルギーの少なさなどが原因です。環境保全では、魚の取り過ぎや絶滅危惧種の保護不足、つくる責任・つかう責任では捨てられる電化製品の多さなどが問題視されています。目標達成には、世界のどこかで誰かや環境に負担がかかり過ぎている商品をなくすなど、今までの価値観や、便利で豊かな暮らしを問い直すことが必要となります。

(2022年6月22日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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