都内の待機児童

 都内の待機児童数は、年齢別にみると1歳児が最も多くなっています。1年間程度の育児休業を終えた親が、保育所の1歳児クラスに預けたいと考えるケースが多いためです。0歳児を保育所に入れた親を対象にしたアンケートによると、1歳から確実に入所できるなら0歳児保育を申し込まなかったとの回答が6割を占めています。これまでは1歳児の新規入所者が少ないため、入所枠が多い0歳児クラスから入れようと、親が育休期間を短くして復職するケースも目立っています。
 都内の自治体は、待機児童の解消策として、保育所で1歳児の新規受け入れに力を入れ始めています。自治体が1歳児の新規受け入れに注力する背景には保育士不足もあります。国の認可保育所の基準では、保育士1人が預かれる子どもの数は0歳児が3人であるのに対し、1歳児は6人です。多くの人手が必要な0歳児保育を抑制すれば、1歳児の定員を増やすことができます。

(2018年1月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。