離乳食の塩分

 盛岡市の女児(当時1歳)が、食塩入りの飲み物を与えられ、塩化ナトリウム中毒で死亡したという報道がなされました。塩分は欠くことのできない栄養素の一つですが、腎臓が発達途上の乳幼児に与える際には注意が必要です。厚生労働省の食塩摂取基準によれば、1日あたり、生後611か月は1.5g12歳は男児が3.5g未満とされています。母乳や離乳食に使うパンやうどんにも塩分は含まれており、離乳食では、食塩などの調味料はできるだけ控えたほうがいいとされています。
 生後1218か月になると、家族の食事から取り分けて与えることも多くなります。日本人は塩分を取りすぎる傾向があります。厚生労働省の目標によれば、成人の1日あたりの食塩摂取量は、男性8.0g、女性7.0gとされています。家族全体の料理でも薄味を心掛けることが大切です。乳幼児は体温が高く汗をかきやすいのですが、こまめに麦茶などで水分を補給することが必要になります。市販のスポーツ飲料は、塩分や糖分を含んでいるため、与えすぎると腎臓に負担をかけることになります。

(2017年8月5日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。