震災後うつ病

 文部科学省研究班は、東日本大震災直後に生まれた子どもと母親を対象に発達障害や精神症状について調査をしています。震災後に出産した母親の約3割がうつなどの精神の不調がみられました。PTSDの疑いがみられた母親は2割にも達しています。震災の直接的な経験に加え、復興半ばの被災地で生活するストレスによって精神面の不調を招いている可能性が高くなっています。
 また、子どもの発達状況を把握するため、絵画を使って語彙力を問うなど4種類のテストを実施しています。4人に1人は認知機能の発達が遅れている疑いがあり、じっとしていられないなどの問題行動がみられる子も約2割に達していました。震災後の生活環境の変化によって出産した母親がストレスを抱え、幼い子どもたちが親の精神状態の影響を受けた可能性が高いと予想されます。

(2017年4月23日 毎日新聞)
(吉村 やすのり)

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