高校国語の科目再編

日本学術会議の分科会は、「高校国語教育の改善に向けて」と題する提言をまとめています。2022年度から実施の新学習指導要領について、科目の分割自体やその仕方に問題があるとし、共通の必修科目を総合国語にまとめ、選択科目を思考と言語、言語と創造、言語文化、国語表現とすることを提案しています。
選択科目は、長期的には論理国語を思考と言語にし、実用的、論理的、文学的といった区分に拘らず、問題提起的な教材を用い、内容を対比、整備、評価、考察したうえで論理的に構成して発表するなどの学びを目指しています。文学国語は、言語と創造にし、思想性の高い文章で、異質な他者や世界観への想像力を育むことを目標にしています。国語表現は、情報化社会に対処するスキルに留意し、実践的な表現力を養うとしています。古典探求は言語文化とし、現代社会と古典との関係を深く理解する教育を提言しています。

(2020年8月3日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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