高額医療補償制度の見直し

 来年度の診療報酬改定で、月ごとの医療費の自己負担に上限を設けた高額療養費制度を見直し、患者負担を増やす案が浮上しています。高額療養費の制度は、病気で高額の治療費がかかった患者が窓口で払う月々の負担額に歯止めをかけています。例えば、60歳で年収約800万円の人が月100万円のがん治療を受けると、実際の負担は約17.2万円ですみます。
 70歳以上になると自己負担はさらに減ります。年収約800万円の70歳の人が入院して月100万円の治療費がかかっても、負担は8.7万円であり、現役世代の半分にすぎません。財務省は、歳出を抑え世代間の不公平を和らげるため、高齢者の負担を現役世代並みに引き上げる改革を求めています。

(2015年12月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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