高齢者に対する虐待

 厚生労働省の発表によれば、2015年度に特別養護老人ホームなどの介護施設で発覚した職員による高齢者への虐待は408件でした。前年度比で36.0%増え、過去最多を更新しています。家族や親族などによる虐待は、同1.5%増の15,976件で、3年連続の増加です。問題意識の高まりで相談・通報件数が増えており、表面化するケースが増えています。
 職員の知識不足やストレスが主な要因となっています。内訳は、暴力や身体拘束などの身体的虐待が最も多く、478人(61.4%)です。侮辱的な発言などの心理的虐待が215人(27.6%)、食事を与えないなどの介護等放棄が100人(12.9%)で続いています。家族による虐待は、息子や夫が6割を占めており、介護疲れやストレスが要因となっています。

(2017年3月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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