高齢者の一人暮らし

 内閣府の高齢社会白書によれば、65歳以上の一人暮らしの世帯数は30年前に比べて5倍以上に増えています。65歳以上の人がいる世帯のうち、31%が夫婦のみで、25%が1人です。子どもとの同居率は1980年に約7割でしたが、2014年に4割に減っています。この傾向が続けば、一人暮らしの世帯はさらに増えることが予想されます。

 一人暮らしは、食品の種類が少なくなりがちで、低栄養に注意する必要があります。低栄養だと筋力が衰えやすく、要介護になるリスクが高くなります。12回は、主菜、副菜、ごはんと汁物をそろえた食事にして、ほぼ毎日、10品目の食品群をとるのが望ましいとされています。一人暮らしだと、家族の支援が得られにくく、病気にかかったり、持病が悪化しても気付くのが遅れたりします。
 高齢者の虚弱予防には、栄養、体力、社会参加が重要です。友人と買い物や食事を楽しみ、サークル活動などで外出する機会の多い人は、動き回って空腹になり、食事をしっかりとることになります。その結果、歩行速度や握力の衰えも少なくなる傾向にあります。

(2017年4月5日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。