高齢者の貧困

 高齢者の貧困が深刻です。生活保護費を受給している世帯のうち、高齢者だけの世帯や、高齢者と18歳未満の子どもだけの高齢者世帯の数が増えています。1997年度は約28万世帯だったのが、2015年度には約80万世帯にまで増えています。全受給世帯の約半数にあたります。貧困状態にある人の割合を表す相対的貧困率は、一般の世帯より高齢者世帯のほうが高くなっています。
 現役時代の収入が低かったためにもらえる年金が少なかったり、保険料を納めた期間が足りなかったりして年金をもらえなかったりすると、収入が少なくなってしまいます。十分な貯蓄がないと、思わぬ病気などで高額な医療費がかかった際、生活が破綻してしまいます。働いていない子どもと同居していて、生活の面倒を見ているために共倒れになってしまうこともあります。死別や熟年離婚などで頼れる人がいなくなり、生活が苦しくなるケースもあります。生活保護を受給している高齢者世帯の9割は、ひとり暮らしの高齢者です。生涯未婚率の上昇などでさらに数が増えると予想されています。

(2018年1月28日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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