高齢者ドライバーの増加

75歳以上の高齢者ドライバーは増え続けています。高齢者の運転を巡っては、75歳以上に対する認知機能検査を強化しています。高齢者に運転免許証の自主返納を促す風潮も強まっていますが、公共交通機関が不便な地域ではマイカーを生活の足とする高齢者も多く、自主返納だけで問題は解決できません。警察庁によると75歳以上のドライバーは、75歳未満に比べ、免許人口あたりの死亡事故件数が、約2倍と高くなっています。原因の上位を占めるのは、ハンドルの操作ミスやブレーキとアクセルの踏み間違いです。
高齢ドライバーの自動車事故については、国や自動車メーカーも対策を講じています。経済産業省や国土交通省などは、高齢ドライバーの事故防止に役立つ機能を備えた車を、安全運転サポート車と位置づけ、普及に取り組む方針です。メーカー各社は、2020年までに自動ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置などの機能を、ほぼ全ての新車に搭載する計画です。運転を続けられる高齢ドライバーにとって、反射神経などの身体機能の低下を補い、安全運転への意識を高める技術は心強い味方になります。

(2018年8月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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