希少がん

  患者が極端に少ない希少がんは、患者、医療側ともに情報が少なく、がん対策の中で取組が遅れてきました。国立がん研究センタ-が、昨年希少がんのための専用の相談窓口を設置しています。希少がんは、患者数は少なくても種類が多いため、がん患者全体に占める割合は小さくありません。海外の調査では、がん全体の2割を占めるとの報告もあります。
 情報が少なく、どうすればいいかわからないといった、希少がんの患者や医師からのそんな相談に対応するため、国立がん研究センタ-は、昨年4月に希少がんホットラインを開設しています。主な内容は、主治医から的確な説明がなく、自分自身の病状を把握できない、大きな病院へ連絡したが診療は行っていないと言われたなどです。医療者からも、病理診断が難しい、紹介先の専門病院が分からないなど、戸惑いの声も多く寄せられています。国も対策に動き出しています。厚生労働省が今年3月に立ち上げた希少がんの検討会では、正確な情報提供や診療体制、専門医育成の在り方などを議論しています。

(2015年7月29日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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