性に関する調査結果

日本家族計画協会の北村邦夫所長は、第7回男女の生活と意識に関する調査を実施した。それによれば、男女の性交開始年齢が遅くなっていることが明らかになった。全ての年齢で女性が男性の経験率を上回っており、性交経験が30%を超えるのは、男性では23歳(女性22歳)、50%は男性29歳(女性28歳)であった。ちなみに2008年調査での30%超えは男性19歳(女性20歳)、50%超えは男性23歳(女性26歳)であったから、この6年間で50%超えについては男性で6歳、女性で2歳遅くなっている。

 またセックスレスのカップルが増えている。婚姻関係にある回答者に限ってみると44.6%(男性36.2%、女性50.3%)がセックスレスの範囲にある。年齢階級別には婚姻関係にある女性の40~4465.3%(男性37.7%男性)と異常に高く、45~49歳の女性でも568%(男性38.8%)という結果だった。

 一方、2013年度の人口妊娠中絶実施件数は、186253件で過去最低を記録している。1995年には117万件余であったことを思えば、隔世の感がある。人工妊娠中絶が減少したことは大変喜ばしいことであり、これまでの性教育の成果によるところが大きいと思われる。特に未成年者の人工妊娠中絶件数も減少している。しかも2002年以降、男女ともにクラミジアをはじめとする性感染症も減少している。しかし、一方では若い男女をはじめとして、カップルにおいて性生活を持てていない状況が推測され、教育の成果と減少ばかりを喜んでいられない深刻な問題である。

 

(吉村 やすのり)

 

 

 

 

 

 

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