DASH食とは

DASH食とは、高血圧予防のための食事法を表す英語の略です。DASH食は、心筋梗塞などの心疾患で亡くなる人が多い米国で考案されました。カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルや食物繊維が豊富な野菜や果物、低脂肪の乳製品などを積極的にとることで、塩分を排出し血圧を抑えるのが特徴です。

ミネラルはそれぞれ塩分の排出を促したり、血圧を調整したりする作用を持っています。塩分の多い食事が続くと、体内の塩分濃度を下げるために血液量が増えて血管壁に圧力がかかり、血圧が上昇します。日本高血圧学会は、1日6g未満の塩分摂取量を推奨していますが、厚生労働省の調査によると、日本人の1日の食塩摂取量は平均約10gにも達しています。
積極的にとりたい食品の筆頭は野菜です。特に小松菜やほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜からは、ミネラルと食物繊維が同時にとれます。海藻もミネラルや食物繊維が豊富です。日本人の場合はたんぱく質が不足しがちです。たんぱく質は筋肉の材料になるほか、血管を丈夫にする働きを持っています。魚や大豆製品などの良質なたんぱく質をとることで、血圧がむしろ下がりやすくなります。

(2018年11月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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