HPVワクチン ― 正しい知識で判断を ―

厚生労働省の正林督章健康局長が、子宮頸がんに対するHPVワクチンの有用性や安全性、副反応について、厚生労働に、分かりやすくその考え方を述べられています。
人類は、医学の進歩によって様々な感染症を克服してきました。新型コロナウイルスも同様ですが、その大きな要因はワクチン接種です。子宮頸がんのほとんどは、性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって起こり、HPVワクチンを接種することにより予防可能です。しかし、ワクチンは、一部の人に副反応が起こることも事実です。いったん接種後に副反応が起こると、ベネフィットではなくリスクばかりがクローズアップされてしまいます。現在までにHPVワクチン接種後に起こったとされる様々副反応に、接種との因果関係があるとの研究成果は認められていません。つまり副反応と言えず、いわゆる有害事象です。
厚生労働省は、子宮頸がんとHPVワクチンの有効性・安全性などについての理解を助けるためのリーフレットを改訂しています。そのリーフレットを都道府県を通じて、HPVワクチンの接種対象者に周知する旨の通達を出しています。未だ積極的な勧奨の再開に至っていないのは残念ですが、ワクチン接種対象者と保護者の方々におかれましては、このリーフレットを理解した上で、HPVワクチン接種を判断して下さることを願ってやみません。

(厚生労働 MAR.2021)
(吉村 やすのり)

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