HPVワクチンによる子宮頸がん予防効果

HPVワクチンについては、既に前癌病変(CIN2+)の有意な減少、ワクチン関連HPV感染の有意な低下が世界各国から報告されています。また、国全体の接種率が高くなると、HPVワクチン非接種者の感染率も減少させる、集団免疫効果も示されています。また、子宮頸がん、外陰がん、中咽頭がんなどのHPV関連悪性腫瘍の予防効果も認められています。
本邦においても、宮城県や秋田県からHPVワクチン接種者において子宮頸がん検診における前癌病変が有意に減少したとの報告がみられます。Nagoya Studyでは、HPVワクチン接種後に起きた副反応の項目において、HPVワクチン接種者、非接種者に差が見られなかったことも示されています。こうしたデータを蓄積することにより、HPVワクチン接種の一日も早い積極的勧奨の再開が望まれます。

(平成30年4月1日 日産婦医会報)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。