PCR検査のプール方式とは

唾液などの検体を1人から複数採取し、検体の一部を数人分混ぜてまとめてPCR検査することをいいます。高齢者施設や保育所で1人感染者が出ると、100人単位で濃厚接触者を調べたり検査したりする必要が出てきます。混ぜた検体が陰性の場合は、全員を陰性と判断します。陽性の場合は別に採取した検体を個別に調べて、陽性者を特定します。PCR検査は1検体あたり数万円の費用がかかってしまいますが、プール方式でまとめて検査すると費用や検査時間が減ります。
高齢者施設や保育所などでプール方式によるPCR検査を実施すれば、施設での感染拡大を防ぐことができ、クラスターが発生した場合、地域の住民を集中的に検査することも可能になります。プール方式は、中国や韓国で行われています。地方自治体の財源は限られており、東京都世田谷区では、PCR検査のプール方式を導入することにしています。

(2020年8月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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