お薬手帳

 お薬手帳とは、患者が同じ薬局を複数訪れた際、薬の名称や服用回数などを記録するものです。お薬手帳は、薬の重複や悪い飲み合わせを避けるため、処方された薬の名称やアレルギ-歴、副作用歴などが記録されています。厚生労働省は、2016年度の診療報酬改定で、お薬手帳に関する窓口負担を引き下げる方針をまとめました。手帳の利用を促すと共に、患者がかかりつけ薬局を決めて服用歴を自己管理しやすくする狙いがあります。  現行制度では、薬剤師が薬の処方情報を手帳に記入すると、診療報酬の薬剤服用歴管理指導料として、1回につき410円が加算され、患者には原則3割の120円の窓口負担が生じます。手帳の所持や持参は任意のため、窓口負担を嫌う患者が交付そのものを拒否するケ-スもあり、薬の処方全体のうち約2割は、手帳への記録がないまま行われています。このため、来年度からは手帳交付を受けた薬局を複数回訪れた場合に限って窓口負担を減らし、同じ薬局をかかりつけとして使い続けるメリットを持たせるようにしています。

(2015年12月24日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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