がんの第4の治療法と呼ばれるがん免疫薬を使った患者に、予想外の影響が出たとの報告が相次いでいます。効果が出なかったために他の抗がん剤に切り替えたりすると、皮膚などに重い発疹が出る確率が高まる恐れがあります。がん免疫薬であるオプジーボなどの投与中や投与した後に他の薬を使った後に他の薬を使ったところ、生活に支障が出る重い発疹が出ることが報告されています。免疫薬が他の薬による発疹の重症化に影響していると考えられています。
免疫薬の特長は、投薬をやめた後も長い時間、効果が続きます。免疫のブレーキを外し、がんを攻撃させる薬でもあります。免疫が効きすぎる時間が長引けば、もともと体を守る働きが失われ、発疹などの思わぬ影響が出る恐れがあります。投薬でがんを攻撃する免疫細胞が活発化しすぎて、正常な臓器などを攻撃する可能性が考えられます。
(2019年3月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)